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2025.08.08

こなれ感は"メンズ古着"で手に入れる!実は女性こそ似合う(前編)

はじめまして。ファッションジャーナリストの宮田理江です。

このたび、「JAM」さんのサイト内でコラムを連載させていただくことになりました。最新ファッションの取材を続ける立場の私ですが、実は昔からヴィンテージや古着が大好きです。海外出張や旅行の合間にはフリーマーケット(蚤の市)や古着店を巡るのが楽しみの一つ。近年は日本で古着カルチャーがぐっと盛り上がってきて、ワクワクしています。

なかでもJAMさんは、品ぞろえや品質が素晴らしく、ついつい長居してしまいます。初心者からヴィンテージ通まで楽しめる懐の深さに共感しました。コラムタイトルの「DIVE」には、「古着の世界に飛び込んでみよう!」という思いを込めています。

この連載を通して、古着がもっと身近になって、「ちょっと挑戦してみようかな」「手持ち服ともミックスしてみたい」と思ってもらえたら、うれしい限りです。どうぞよろしくお願いいたします。

PROFILE
著者情報

宮田理江

ファッションジャーナリスト/ファッションディレクター
多彩なメディアでコレクショントレンド情報をはじめ、着こなし解説、スタイリング指南などを幅広く発言。複数のファッションブランドの販売員(店長)としてキャリアを積み、バイヤー、プレスも経験。自らのテレビ通販ブランドもディレクション。
趣味は国内外のヴィンテージ・古着店巡り。毎日ファッション大賞選考委員/Yahoo!ニュースエキスパート

”メンズ古着”が女性にフィットする理由

2025年7月、JAM堀江オレンジストリート店にお邪魔したとき、心がときめいたアイテムがいくつもありました。なかでも「これは女性が着たら絶対かわいい」と感じたのが、メンズアイテム。「えっ、メンズ?」と思うかもしれませんが、「こなれ感」を出すのにぴったりなんです。

たとえば、「少しオーバーサイズ気味に着る」「タフでしっかりした素材感を生かす」「ユーズドならではのフェード感(色落ち、経年変化)を楽しむ」などはメンズ古着ならではの使い方です。

こういった要素が手持ち服とミックスされるとこなれたスタイリングに仕上がります。「メンズ服に興味はあるけれど、新品のお店のメンズフロアってちょっと入りにくい」なんて声もよく聞きます。でも、古着店なら割と気軽に入店して、視線を気にしないで手に取りやすいと思うのです。すでにユーズドなので、自然な「こなれ感」が出ていて、1枚取り入れるだけで、着こなし全体のムードが変わります。

今回は前編、後編の2回に分けて、女性におすすめしたいメンズ古着アイテムを4つご案内します。どれも今の空気感にぴったりなじむアイテムばかり。着こなしのアイデアとともにご紹介します。

ポロシャツ

この夏、注目度を上げているのが「ポロシャツ」です。どこか懐かしさのあるレトロスポーティなムードが、今の気分にマッチ。襟があるおかげで、Tシャツよりも「きちんと見え」します。シャツより涼しく着られるのも夏にありがたいポイントです。

古着で探すなら、断然おすすめなのが王道的なポロシャツ。
たとえば、「ポロ ラルフローレン(Polo Ralph Lauren)」のロゴ入りはカラーバリエーションやボーダー柄パターンが豊富。メンズは普段よりワンサイズ小さめを選べば、着たときにいい感じで「抜け感」を帯びたシルエットに。ウエストインして着たり、レイヤードを試したりと、スタイリングの選択肢も多彩です。

新しい着こなしとしておすすめしたいのは、色違いのポロシャツを2枚重ねにするレイヤード。襟をちらっとのぞかせる感じで重ね着すれば、旬なレイヤードルックに仕上がります。一見するとベーシックなアイテムこそ、アレンジ次第でぐっと新鮮に様変わり。ぜひトライしてみてほしいアレンジです。色柄の異なるタイプを数枚持っておくと、さらに着こなしの幅が広がります。レトロなのに今っぽいポロシャツは重宝すること間違いなしです。

Tシャツ

日本の猛暑に欠かせないアイテムといえば、やっぱりTシャツ。汗をかいてもすぐ洗濯できるし、気軽に着られるから、何枚あっても困りません。古着店でも定番中の定番。初心者さんにもトライしやすいアイテムです。とはいえ、種類が豊富すぎて「どれを選べばいいの?」と迷ってしまうこともありそうですよね。

そんなときにおすすめしたいのが、メンズの古着Tシャツです。なかでも人気なのが、ロックTやバンドT。ミュージックシーンに由来する、存在感たっぷりのプリントがコーデの主役になってくれます。無地Tだと物足りない日の装いにうってつけ。モノトーン系を選べば、落ち着いた雰囲気で着こなせますよ。ゆったりしたサイズ感を生かして、ラフに着こなせば、風通しがよくなり、涼しさも上々です。

最近は1980~90年代ブームの流れで、「ハーレーダビッドソン(Harley-Davidson)」のロゴTが人気急上昇中。エッジの効いたデザインは、着るだけで気分を盛り上げてくれそう。
逆に、ボタニカル(植物)柄や動物モチーフなどの優しい柄は、リラックスしたい日に向いています。その日の気分次第でTシャツの柄を選ぶ。そんな付き合い方ができるのも古着Tシャツのよさです。

以上、女性にこそ着てほしい「メンズ古着」前編でした。取材にご協力くださった古着屋JAMオレンジストリート店の店長さん、そして「ADÉL VINTAGE by JAM」の店長さん、ありがとうございました。次回は後編の2アイテム「ラガーシャツ」と「スウェットトップス」をご紹介します。お楽しみに!

古着屋JAM堀江オレンジストリート店 店長(左)
宮田理江(中)
ADÉL VINTAGE by JAM 堀江オレンジストリート店 店長(右)

堀江オレンジストリート店

ADÉL VINTAGE by JAM

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