ワックス加工を施したオイルドジャケットに定評のある、1894創業の英国老舗ブランド「バブアー(Barbour)」は、125年以上にも渡って愛され続けこれまで数多くの名作プロダクトを世に輩出しています。
今回は、老若男女問わず長きに渡って人気であり続ける「バブアー」より、ブランドを代表するモデル「ビデイル(BEDALE)」にフォーカスし、特徴やサイズ感、コーデ、など徹底解説していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
バブアー「ビデイル」とは
バブアー(Barbour)より、1980年に発表された「BEDALE(ビデイル)」は、もとは乗馬用ジャケットとして誕生しました。
創業より、ワークウェアを製造していた同社は、この頃より、英国のエリザベス女王や、チャールズ皇太子よりロイヤルワラント(皇室御用達)の栄誉を授かったことで、これまで国民的ブランドであった同社のロイヤリティーをさらに高め、皇室御用達ブランドとして憧れのブランドへまで成長しました。
この英国御用達ブランドへと成長するきっかけとなったモデルが、まさに代名詞的モデルである「ビデイル」であり、その完成されたデザインは今なおマスターピースとして多くの愛用者を生んでいます。
バブアー「ビデイル」の機能性について
ここからは、バブアー「ビデイル」の、マスターピースたる所以だけでなく、乗馬用ジャケットとしての背景により生まれた確かな機能性について解説します。
【オイルド加工による防水性能】
バブアー「ビデイル」の機能を語る上で、もっとも認知されているディティールポイントして” オイルド加工 “が挙げられます。
このオイルド加工とは、コットン素材にオイルを染み込ませた加工製法のことで、油分のもつ性質によって、雨などの水を弾きます。
この加工は、「ビデイル」だけでなく、他プロダクトにも多数採用されており、ブランドアイコンのような機能となっています。
また、オイルド加工は、非常に長い期間持続し、万が一オイルが抜けてしまった場合でも、再度オイルを塗れば防水機能は復活するので半永久的に持続が可能です。
【防風性を高めるディティールワーク】
前述でも紹介しているとおり、もとは乗馬用ジャケットであるバブアー「ビデイル」には、風を防ぐためのディティールワークが主に2つ採用されています。
1つ目は、” チンストラップ “と呼ばれるトップボタン部に付いている顎を覆うためのストラップで、これにより首からの風を防ぐことができます。
また、コーデュロイ素材を用いた襟は、襟を立てた際に、肌に触れてもストレスがないような仕様となっており、保温性にも優れます。
もうひとつは、インナー部に配したリブで、これにより袖口からの風を遮断します。
このインナーリブは、他モデルにはあまり採用されていない乗馬用ジャケットであった「ビデイル」だからこそのディティールワークです。
【着用用途に沿った確かな利便性】
バブアー「ビデイル」は、、前述の防水性や防風性のみでなく、着用者のことをしっかりと考えられた使い勝手の良いディティールワークも採用されています。
それは、インパクトのある大容量のマチ入りポケットで、このマチ部分には、ベンチレーションホールと呼ばれる小さな穴が開いており、これは乗馬の際に雨天であった場合、ポケットに入った水を逃がす役割があります。
次に、特徴的な大きめのリングジッパーです。
これは、乗馬の際に、手袋を付けたままでも開閉しやすいよう採用されています。
また、ジッパー部は、Wジップ仕様にもなっていますので動きやすさの面でも折り紙付きです。
こうした着る人の用途をしっかりと想定し、考え込まれた作りが、ロイヤルファミリーなど英国の高貴な人々にも受け入れられました。
バブアー「ビデイル」のサイズ感と他モデルとの違い
ここからは、バブアー「ビデイル」のサイズ感と、他モデルとのサイズ感の違いについてご紹介します。
バブアー「ビデイル」のサイズ感
「ビデイル」は、数あるモデルの中でも比較的、ショート丈タイプのモデルで、受け入れられやすい定番的なシルエットから、幅広い層に人気のサイズ感です。
このサイズ感とシルエットから、メンズだけでなく、レディース人気も非常に高いモデルで、1着目のバブアーは「ビデイル」という方も多いです。
他モデルとのサイズ感の違い
【写真左】「ビデイル」着用(モデル身長185cm)
【写真右】「ビューフォート」着用(モデル身長184cm)
次にバブアー「ビデイル」と他モデルとのサイズ感の違いを見ていきます。
バブアー2代巨頭の一角、もうひとつの代表モデルある「ビューフォート」と比べてみましょう。どちらもメンズL相当サイズのものを着用しています。
個体差はありますが「ビューフォート」は、ショート丈の「ビデイル」に比べ、着丈におよそ5cmほど差があります。
馬にまたがりやすいようショート丈仕様で作れた「ビデイル」と、狩猟用のハンティングジャケットとして作られた「ビューフォート」の、使用用途に合わせ、着丈に差が生まれていますので、お好みの丈感のものをお選びいただければと思います。
バブアー「ビデイル」他、代表5モデルをご紹介
ここまで詳しく紹介してきました代名詞モデル「ビデイル」の他にも、「バブアー」には名作といえるモデルが多く存在します。
ここからはその代表モデルの中でも人気の5モデルをご紹介します。
BEAUFORT(ビューフォート)
1983年に発表された「BEAUFORT(ビューフォート)」は、ハンティング(狩猟)用ジャケットとして開発され、「ビデイル」とともにブランドのマスターピースモデルのひとつです。
元来、水鳥狩猟用のジャケットである同モデルは、ゲームポケットと呼ばれる狩猟の際に捕獲した獲物を入れる大きなポケットが特徴的です。
このゲームポケットは、本場のイギリスでは、新聞をいれて歩いているビジネスパーソンも少なくないようです。
他にも、ハンドウォーマーポケット、ワレットポケット、ラグランスリーブ、といったアウトドアスポーツに適したディティールワークが多数採用されています。
「ビューフォート」を使ったコーディネート
モデル身長:184cm
着用サイズ: メンズL相当
BORDER(ボーダー)
フィールドジャケットとして製造された、Aラインコートのようなシルエットの、ロング丈の代表モデル「BORDER(ボーダー)」です。
コートライクな「BORDER(ボーダー)」は、本場英国では、レインウェアとしても親しまれています。
これまでご紹介した、「ビデイル」と「ビューフォート」は、ラグランスリーブ仕様ですが、「ボーダー」は、セットインスリーブとなっているため、細身の方でも着やすい仕様です。
「ボーダー」を使ったコーディネート
モデル身長:184cm
着用サイズ: メンズL相当
INTERNATIONAL(インターナショナル)
ライダーたちが最も愛した不屈の名作「INTERNATIONAL(インターナショナル)」は、1920年ごろ英国の富裕層の間で大流行したモーターサイクルレース用ジャケットとして開発されました。
当時モーターサイクルレースは、6日間耐久レースのようなタフで過酷なトライアルレースが主流で、この環境下にも耐えうるジャケットとして開発された「インターナショナル」は、レース全盛期の1950~70年代ころには、ライダーの7割が着用していたといわれています。
冷戦期の1964年に東ドイツで行われたISDT(モーターレース)で、俳優スティーブ・マックイーン氏がアメリカ代表として、着用したことは今でも伝説的な話です。
「インターナショナル」を使ったコーディネート
モデル身長:171cm
着用サイズ: メンズM相当
キルティングジャケット
オイルドジャケットのイメージが寝強い「バブアー」は、ナイロン生地を用いた「キルティングジャケット」もあり、英国本国においては、他モデルに引けを取らない人気を誇ります。
適度な着丈は、スーツなどのオンスタイルとも好相性です。
ディティールは、スナップボタンやコーデュロイ襟など、キルティングジャケットとしては定番的なディティールワークです。
「キルティングジャケット」を使ったコーディネート
モデル身長:178cm
着用サイズ: メンズM相当
パイルライナー
もとは、紹介したモデルに付属されているライナーであった「パイルライナー」。
ジャケットだけでは心配な防寒面を補うアイテムとして非常に重宝されてますが、近年この「パイルライナー」をベストとしてスタイルする方も多い印象です。
毛足の長い心地よいパイル素材を用いており、保温性に優れます。
「パイルライナー」を使ったコーディネート
モデル身長:160cm
着用サイズ: メンズM相当
バブアー「ビデイル」はこれからも愛され続ける
いかがでしたでしょうか。
バブアー「ビデイル」は、今では英国紳士のみならず、世界中の人々より多く愛用され、本場英国では親子何代にも渡り受け継がれています。
「ビデイル」だけでなく、「バブアー」特有のオイルド素材が生み出すアタリは、一つひとつに唯一無二の良さやアジがあります。
古着屋JAMではバブアー「ビデイル」はもちろん、他モデルも数多く取り揃えておりますので是非、お気に入りの一着を見つけてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。