
半袖シャツが「大人のこなれ感」へ変わる境界線。それは、生地や細部に宿る「理由」を知ることにあります。50sの開放的な襟元や、初夏の陽光に映える伝統的な織り組織。
古着屋JAMが厳選した5つのキーワードを軸に、今着たい一着を紐解きます。GWの街歩きにも相応しい一点モノで、装いに知的な余裕を。
Open collar shirt
POLO SPORT
ハワイアン アロハシャツ
1950年代、それまでの堅苦しい装いから脱却しようとした若者たちの間で、自由の象徴として流行した開襟シャツ。当時の映画スターやミュージシャンが好んだことで、一気に「遊び着」の代表格となりました。首元のボタンを排除し、風を取り込むための直線的なボックスシルエットは、当時のアメリカの黄金時代を感じさせる機能美が宿っています。
Striped shirt
BROOKSWEANE
半袖 ボタンダウン ストライプシャツ
ストライプ柄はもともと、鉄道員などの労働者が混雑した場所で見分けがつくように採用されたワークウェアの出自を持ちます。また、ボタンダウンの襟は、ポロ競技中に風で襟が顔に当たるのを防ぐために考案された実用的なディティール。こうした「現場の知恵」が、後にアイビーなど都会的なスタイルへと昇華され、現代の定番となりました。
Guayabera shirt
MARIO
半袖 オープンカラー キューバシャツ
ルーツは18世紀、キューバの農夫が着ていた「グアジャベーラ」にあります。4つの大きなポケットは、収穫したグアバ(果物)を入れるための道具入れでした。それが次第に、冠婚葬祭でも着られるよう繊細な刺繍やプリーツで装飾され、国の正装へと進化を遂げたのです。左右対称の美しい意匠には、厳しい暑さを凌ぎつつ品格を保つための伝統が詰まっています。
Seersucker shirt
L.L.Bean
半袖 ボタンダウン ストライプシャツ
波状の凹凸(シボ)が特徴の夏素材。19世紀頃の英国植民地インドから広まり、後に米南部のエリート層や労働者に愛されました。糸の張りを変えて作る「シボ」が肌への密着を防ぎ、アイロンなしでも清潔感を保てる実用着として普及。この独特の質感が、今主流のゆったりした装いに立体感を与え、夏のコーデに絶妙なメリハリを生みます。





