みなさんこんにちは、古着屋JAM札幌店の諸澤です。
アウターを着る機会も増えてきて去年の物から新調したいという方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな秋から春まで大活躍してくれるコートの中から名門ブランドの＂BURBERRY＂についてブランドの歴史や年代判別の方法を解説させて頂こうと思います。
目次
BURBERRYとは
1856年に創業者のトーマス・バーバリーがイングランドの都市ベイジングストークにて1号店を開きました。
衣服は英国の天候から人々を守るものという信念のもとに1879年にはしなやかで光沢感のある*ギャバジン生地を開発します。
名作でもある当ブランドのコートが開発されたのは1914～1918年の第一次世界大戦中に軍用品として考案されました。
長い年月を経て1990年にはウェールズ皇太子から*王室御用達許可証を貰い、名誉のある老舗ブランドとして今もなお数多くの人々から愛されています。
*ギャバジン生地：双糸を用いて緻密に織られた綾織物。防水性に優れた光沢感が特徴の生地。
*王国御用達許可証：通称ロイヤルワラントともいわれるこちらの許可証は、英国の象徴ともいえるブランドであり高い水準の審査を通った数少ないブランドにのみ与えられるものです。
タグで見る年代判別
～1950年代
当ブランドのタグの中でも一番古いデザインが上記のもので、ブランドの綴りがすべて大文字でブランドの象徴でもあるロゴマークの下に文字が配置されているのも特徴的です。
1960～1970年代
1960年代からは大文字が廃止され、ブランドネームの位置がブランドロゴの上に配置されます。
また、ブランドネームの下にREGDの文字が追加され、1950年代のものよりもブランドロゴの刺繍のデザインが繊細になっているのが特徴です。
この年代からタグ周りの縫い方が古着でよく見るような特徴的な縫い目のデザインになっていきます。
1970～1990年代
1990年代まで使われたこちらのタグは前述した1970年代以前からの変化があまりありませんが、REGDの文字がブランドネームの右下から左下に移動しており、右下には🄬マークが追加されております。
詳しい年代判別に関しては内タグで見分けることが可能です。
1970～1990年代の内タグ
1970年代：この年代のみ判別が難しいですがブランドタグの中に内タグが隠されていることが多いです。
1980,1990年代：上記の写真の内タグに記載されているNAME部分の＂C83C＂と書かれている部分の83という部分が製造年になります。アイテムや年代で記載される内容は少し変わりますがこの部分で年代判別ができるので確認してみてください。
1990年代
1990~1999年はこちらのタグが使用されており、先程までのタグとは背景の色とロゴマーク、文字の色が逆になっています。
通称白タグと呼ばれるこちらのタグは90年代にのみ使用されており、レディースの商品に付くタグです。
1999年～
1999年以降はBurberrysからBurberryにネームが変更され、元々描かれていた盾のBの頭文字等の繊細なデザインからガラっとシンプルなデザインに変更されました。
この頃から三陽商会とのライセンス契約もありイギリス製以外の生産国のアイテムが増えてきます。
コートの種類
トレンチコート
商品番号：evb006363 ￥39,490
BURBERRYのコートを世に知らしめた名作＂トレンチコート＂。
移り変わるトレンドの中で常にアップデートはしつつも基本的なデザインは変わらず、肩に付くエポレットやガンフラップ、ウエストベルトに付くDリング等は大戦当時の軍物の名残りです。
フォーマルウェアのアウターにはもちろん、いつもの装いに羽織るだけで*カジュアルダウンの様な着こなしができるのも魅力かと思います。
*カジュアルダウン：フォーマルウェア（ジャケットやコート）にカジュアルウェア（デニムやスウェット）を合わせて着崩すスタイル。
ステンカラーコート
商品番号：eaa374178 ￥38,390
トレンチコートが有名な当ブランドですが、ステンカラーコートも魅力的です。
フロントのポケットは貫通になっていますが、マガジンポケットといわれる大きな内ポケットにアクセスができる造りになっています。
基本的にギャバジン生地を使っているものが多く、タフでありながらしなやかで高級感のある仕上がりです。
また、*セットインスリーブではなく*ラグランスリーブを採用しており肩回りが動かしやすく、高いデザイン性がありながら機能性も優れています。
*セットインスリーブ：肩から脇にかけて垂直に切り替えが入っている袖の造りの事。普通袖ともいわれる最も一般的なデザイン。
*ラグランスリーブ：襟ぐりから脇の下にかけて斜めに切り替えが入った袖の事。肩や腕が動かしやすいのが特徴。
一枚袖
商品番号：eaa486948 ￥68,090
ヴィンテージバーバリーのコートでも希少価値の高い一枚袖のコート。
当ブランドのコートの袖は二枚の布を使用した二枚袖が基本的な造りとして採用されていますが、稀に一枚袖といわれる一枚の布で構成されたものがあります。
特徴として二枚袖は肩が少し張ってしまいかっちりとした印象ですが、それに対して一枚袖は肩のラインに沿うような綺麗なシルエットが特徴的です。
肩幅をあまり出したくない方や、比較的に肩幅が狭い方にオススメしたい造りの一着です。
コートのディテール
バーバリーチェック
当ブランドのアイテムといえばこちらのチェック柄を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
1920年からレインコートの裏地に使用され、1970年代にこちらの柄を使用したハンカチが人気を集め注目されることになりました。
ストームシールド
背中上部を覆うように二重構造になっているこちらの部分をストームシールドと呼び、雨が降った際にコート全体が濡れる事を防ぐために雨粒が滑り落ちるように造られています。
スロートラッチ
雨風の侵入を防ぐために使用する襟の裏に収納されたベルト。
バーバリーのベルトは基本的に金具をレザーが覆っており、総じてエレガントな雰囲気になっています。
コート以外のアウターもそうですが、チンストラップのみが多いですが元々軍用に作られたこともあり高級感だけではなく実用性の高い造りというのも当ブランドが評価される所以です。
インテーパードプリーツ
バックに入る切れ込みの仕様をインテーパードプリーツと呼び、切れ込みの上部にはボタンが付いており、外すことで可動域を広げる役割を持っています。
BURBERRYの魅力
秋から春まで長い期間着ることのできるコートは一着あると簡単に雰囲気を変えられる万能なアイテムです。
男女ともに人気の高いアイテムで新品だと流石に手の出しにくい価格の物が多いですが、古着だと比較的お手ごろな価格で買えるものが多いかと思います。
ヴィンテージにこだわってみたり、サイズ感や色を重視して探してみたりマイルールを作りながら楽しんでみて下さい。
当店でもBURBERRYをはじめ他ブランドのコートも置いているのでお探しの際は是非お待ちしております。
また、下記のブログではBURBERRY以外のおすすめブランドを紹介しておりますのでよろしければ併せてご覧ください。
店舗情報
住所
〒 060-0052
北海道札幌市中央区南２条東１丁目１−１２フラーテ札幌１階
電話番号
011-213-1138
営業時間
11:00〜20:00
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