みなさんこんにちは、古着屋JAM京都三条店の坂井です。
10月も中旬となってかなり秋を感じますね。
涼しくなってくると服装も幅広くスタイリングしやすいかと思います。
前回のブログでは adidas のトラックジャケット、特にATPについて解説しました!
よければこちらもご覧ください。
今回は様々なスタイルに使いやすい「スラックス」について形の違いや素材に注目しながら解説していきます。
テーマごとのコーデも紹介しますのでぜひ最後までご覧ください!
目次
スラックスとは
スラックスの語源は英語の「Slack(緩み)」とされています。
もともとはタックなどでゆとりを持たせたパンツ全般を指していたようですが、現在ではスーツに合わせるようなドレスパンツを意味することが多いです。
スラックスの他に人気のあるパンツだとチノパンツやデニムパンツが挙げられます。
チノパンツは主にコットンで作られていることが多く、もともとはミリタリーアイテムとして開発されています。
そのため、動きやすさと汚れの目立ちにくさが重要視されてきました。
また、デニムパンツはもともとは金鉱で働く労働者に向けて作られたパンツのため、頑丈さが特徴となっています。
そういったチノパンツやデニムパンツと比較すると、スラックスは中央に折り目が付いたセンタープレスが多く、それによって綺麗な印象が強くなっています。
ミリタリーやワークといったアイテムと比べるといい意味で表情が少ないパンツのため、どんなスタイルにも合わせやすいかと思います。
スラックスの形3選
スラックスと一口に言っても様々な形、シルエットが存在しています。
今回はそれらの中でもシルエットに大きな影響を与える腰回り部分、タックに注目していきます。
インタック
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インタックとは内側にタックを織り込んでいる形を指します。
ヨーロッパ、特にイギリスで仕立てられたパンツはこの仕様になっていることが多いです。
インタックのスラックスでは腰回りの生地を内側に畳み込む形になるため、腰やお尻周りの生地の広がりを抑えることができます。
シルエットはワタリ幅が広がりにくいため、ストレート寄りのテーパードになることが多いですね。
もともとイギリス発祥の仕様ですので、クラシックな印象を与えることも多いです。
アウトタック
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アウトタックはインタックの逆向きに生地が織り込まれている仕様です。
アウトタックのスラックスは腰回りをゆったり見せる効果が強く、比較的カジュアルな印象です。
そのため、ワタリ幅が広く取られているアイテムが多いですね。
アウトタックのスラックスを履く際、テーパードが強すぎると感じることも多いですが、
そういう場合は少しレングスが長めの個体を選ぶことで解決できます。
足元で溜めて履くとシルエットをストレートに近づけることができますし、もともとのカジュアルな印象を崩すこともありません。
ノータック
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ノータックのスラックスは文字通りタックが入っていない仕様です。
そのため、シルエットはストレートやフレアになることが多いです。
タック入りのスラックスと比較すると、もともとはカジュアルなパンツに分類されていました。
腰回りの生地にあまり余裕がなく、ピタッとする形が多いです。
フレアのスラックスを探す際にはほとんどがこのノータックになるかと思います。
スラックスの素材
スラックスは素材によっても質感が変わってきます。
季節やスタイルによって選ぶといいかと思います!
天然繊維
スラックスによく使われる天然繊維として、ウールやコットン、カシミヤが挙げられます。
一つずつ細かく見ていきます!
ウール
スラックスの中で最もよく使われている素材です。
ウールを使ったスラックスはドレスな印象が強くなり、裾までストンと落ちる質感が多くなります。
ウールは保温性に優れていて、秋から冬にかけて適した素材とされています。
また、水をはじきながらも適度な吸放湿性をもっており、汗をかいても不快感がありません。
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この吸放湿性を活かしたサマーウール、夏に着用できるウール素材も存在しており、一年を通して活用できる素材です。
コットン
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ウールに続いてコットンもスラックスによく使われる素材です。
あらゆる衣料に使用されているコットンはウールと比較するとカジュアルな雰囲気が強くなります。
コットンは吸湿性が高いだけでなく、耐久性と耐熱性に優れているのが特徴です。
主に春夏用スラックスの素材として使われています。
硬さやシワ感が特徴的で、緩い雰囲気でスラックスを履きたい時にオススメです。
ウールよりも保温性は劣りますが、吸水性には優れています。
また、洗濯のしやすさなどからも春夏にオススメの素材です。
カシミヤ
カシミヤは品のある光沢が特徴で、ウールよりもきめ細やかな素材です。
中国の北西部やイラン、モンゴルなどの地域に生息するカシミヤヤギの毛を原料としています。
カシミヤは肌触りが柔らかく、保温性が高いのでセーターやマフラーの素材としても人気です。
スラックスの素材としては高価になり、古着でも高い値段が付いていることが多いですが、
軽く、着心地が優れていることから大きな需要があります。
化学繊維
スラックスによく使われる化学繊維としてはポリエステルやナイロン、レーヨンが挙げられます。
天然繊維との混紡で使われていることも多いです。
ポリエステル
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化学繊維のなかでもっとも広く知られている素材がポリエステルです。
ポリエステルは石油を原料として作られており、弾力性が高く、丈夫でしわになりにくいのが特徴です。
軽い着心地が楽しめ、実用性が高いというメリットもあります。
ウールとポリエステルの混紡生地には独特の光沢感があり、ドレープ感も強くてドレスな要素が強いです。
ポリエステルのデメリットとしては、吸湿性が低いことや静電気が発生しやすいことが挙げられます。
しかし、ウールやコットンとの混紡でこれらのデメリットを打ち消すことができます。
ナイロン
ナイロンもポリエステルと同じように石油から作られる化学繊維です。
伸縮性と耐摩耗性に優れており、開発当初はストッキングの素材として主に使われていたようです。
乾くのが早く、しわにもなりにくいため、ケアが簡単にできるのも特徴です。
ナイロンのデメリットとしては、吸水性が低いことや静電気が起こりやすいことが挙げられます。
また、長期間日光に当てると黄ばんだり、熱で変形したりするのが難点です。
こういったナイロンのデメリットを打ち消すためにも、ウールと混紡されることが多いです。
レーヨン
レーヨンは木材パルプなどを原料とする再生繊維の一種です。
ナイロンなどと違って加工処理で自然に還元できるため、環境にやさしい化学繊維として注目されています。
レーヨンはシルクの質感を目指して作られており、肌触りのよさや上品な光沢感が特徴です。
通気性や吸湿性に優れており、スーツの裏地としてもよく使われています。
レーヨンのデメリットとしては、水濡れによって強度が低下することが挙げられます。
しわや縮みの原因にもなるため、ケアをする際には注意が必要です。
レーヨン素材のスラックスはビンテージアイテムにも多く、高価ですが、レーヨン独特のドレープ感が魅力的です。
コーデ紹介
クワイエットアウトドア
スラックスを使ったクワイエットアウトドアのコーデです。
もともとはクワイエットラグジュアリーから派生し、落ち着いたトーンの色使いや目立たないブランドロゴなどが特徴のスタイルです。
今回も色味は黒とグレーで統一し、差し色でスカーフと緑色を使っています。
スラックスを使うことでアウトドア要素を少し薄めることができ、普段着としてアウトドアアイテムを使うことができます。
※スタッフ私物
ユーティリティミックス
こちらはスラックスを使ったユーティリティミックスのコーデです。
ワークやミリタリーといった機能性を兼ね備えた無骨なアイテムを上品にファッションに落とし込むスタイルです。
スラックスにストライプ柄のシャツ、ミリタリージャケットを羽織っています。
基本的には綺麗めなアイテムでまとめながら、ミリタリージャケットを羽織ることで良いバランス感になっています。
※スタッフ私物
グランジコア
続いてはこちら、スラックスを使ったグランジコアのコーデです。
グランジコアとは音楽のジャンルでもあるグランジから派生し、ハードなアイテムやパンク、サイバーなテイストをストリートな街着に落とし込むスタイルです。
フードのファーやレザーバッグでY2Kの要素も出しつつ、シャツの腰巻きとスラックスのレイヤードでストリートにはより過ぎないバランスをとっています。
色使いもブラウン系で固めつつ、シャツだけブラウンと相性のいい緑を取り入れています。
※スタッフ私物
おすすめ入荷紹介
90’s Polo by Ralph Lauren half-zip sweatshirts
まずはこちら、90’s polo by Ralph Lauren (ポロ バイ ラルフローレン) のハーフジップスウェットです。
落ち着いたアイボリーの色味で一枚でもインナーでも使いやすく、胸元のワンポイントも良い雰囲気ですね。
スウェット生地ですが襟が付いているタイプなので、ロンポロとして使うのも良さそうです。
※ハーフジップトレーナー RAB497047 ¥8,690 (tax in) 類似のハーフジップトレーナーはこちら
Reebok logo sweatshirts
続いてこちら、Reebok (リーボック) のロゴスウェットです。
落ち着いた深緑色で、先ほどのラルフと同じくこの時期に使いやすいアイテムです。
ベージュのチノパンやデニムパンツでも相性は良さそうですね。
身幅広め、着丈は短めです。
※スウェットトレーナー (スポーツ系) RAB468246 ¥8,690 (tax in) 類似のスウェットトレーナーはこちら
Calvin Klein leather jacket
最後はこちら、Calvin Klein (カルバンクライン) のレザージャケットです。
もちもちの肌触りと少しワークテイストな雰囲気。
古着でも徐々に人気の高まりを感じるブランドですし、クオリティは申し分ないと思います。
※レザージャケット・コート RAB466231 ¥20,790 (tax in) 類似のレザージャケットはこちら
あとがき
いかがでしたでしょうか?
今回はどんなスタイルにも合わせやすいスラックスについて解説してきました。
選ぶ形や素材によってスタイリングの雰囲気を変えることもできますので、よければ今回のブログを参考にしてみてください!
古着屋JAM京都三条店でも種類豊富にご用意しております。
スタッフ一同、皆様のご来店お待ちしております。