BURBERRY(バーバリー)年代別タグ解説。トレンチコートの魅力もご紹介！

こんにちは。古着屋JAM広島店の小林です。

本格的な冬が到来し、街はクリスマスの飾りつけ一色となり、なにかと慌ただしい時期となりますが、厳しい寒さが続く季節です。暖かく過ごすためにもアウターは手に入れとかないといけませんね。
アウターを着る機会も増えてきて去年の物から新調したいという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、秋から春まで大活躍してくれるコートの中から名門ブランドのBURBERRY(バーバリー)についてブランド年代別タグについて解説していきます。

前回のブログでは迷彩柄の種類と特徴について書いておりますので気になる方がいましたら、是非そちらもご覧ください。

BURBERRY(バーバリー)

イギリスを代表するファッションブランドであるBURBERRY。
ブランドの象徴ともいえる「ノバチェック」は誰もが一度は目にした事があり、見ればすぐにBURBERRYを連想するほどに有名なブランドではないでしょうか。

伝統的な英国スタイルを基盤にしつつも、現代的なデザインやテクノロジーを取り入れ、世界中のファッション愛好者に支持されているBURBERRY。
現在ではアパレルをはじめ、バッグや財布、アクセサリーや香水など幅広く展開されています。

年代別タグの見分け方

当初の「馬上の騎士」デザインは、1901年頃にブランドの新しいロゴのデザイン公募から当選したものです。
デザインには象徴的な意味が込められており、プロテクション（守ること）、革新、前向きな精神を表しています。騎士が持つバナーには「プローサム」（Prorsum）と書かれています。これはラテン語で「前進」を意味し、当社の進むべき方向を示しています。

50年代『大文字タグ』

BURBERRYS 全ての英字が大文字のもので、最も古いタグとなります。
大文字のほかに、ホースマークの下に文字が配置されているのが特徴です。

60～70年代『小文字タグ(REGDタグ)』

1960年代からは大文字が廃止され小文字に変更し、ブランドネームの位置がブランドロゴの上に配置されます。

つまり、下記の通りです。
・〜1950年代：ブランドロゴの下に「BURBERRYS」
・1960年代〜：ブランドロゴの上に「Burberrys」
小文字になった当初は、タグの右上に商標登録済みを意味する「REGD＝registeredの略」が付くのがこの年代の特徴です。

70～80年代『小文字タグ(Ⓡ表記)』

60年代～70年代との違いは分かりにくいですが、『Burberrys』の右下にあったREG表記がⓇマークに変わっているのがこの年代の特徴になっています。
古着屋でよく見かけるのはこの年代が多いと思います。
詳しい年代判別に関しては内タグで見分けることが可能です。

80～90年代『内タグ』

70年代はブランドタグの後ろに内タグがついていますが、80年代と90年代はコートの内側やポケットに内タグがついています。
80年代と90年代の内タグは「NAME」の部分に「RL 54 B87C」と記載されています。
その中の、「87」が年代を表ています。
つまり、この製品は1987年のものと推測することができます。

90年代『白タグ』

この頃には『白タグ』と呼ばれるタグが登場してきました。80年代のタグとデザインは同じですが、色味が反転したのがこの年代の特徴になっています。
こちらのタグは90年代にのみ使用されており、レディースの商品に付くタグです。

BURBERRYトレンチコートの魅力

誰もが知る名作中の名作アイテム、「バーバリーのトレンチコート」は、時代が変わっても人々を魅了し続けています。
移り変わるトレンドの中で常にアップデートはしつつも基本的なデザインは変わらず、肩に付くエポレットやガンフラップ、ウエストベルトに付くDリング等は大戦当時の軍物の名残りです。

ここからは、「バーバリートレンチコート」の魅力的なディティールの数々をご紹介いたします。

バーバリーチェック

「バーバリートレンチコート」のアイコンである、バーバリーチェックは、1920年代にトレンチコートの裏地として使用されたのが始まりとされています。

バーバリーチェックとはキャメル地に黒と白の太めのラインと赤の細めのラインで構成された清楚な色合いが特徴のチェック柄です。

*キャメル地：らくだの柔らかな毛を混ぜて織られた生地のこと

ディテール

エポレット

トレンチコートやサファリジャケットなどに取り付けるショルダーストラップのことです。
もともとは軍服に官職や階級を示すバッジを付けたり双眼鏡や水筒のストラップが滑り落ちるのを防ぐために取り付けられたものになります。
現在はデザインとして取り入れられている「エポレット」ですが、肩のラインを強調するためマニッシュでかっちりとした印象を得られます。

インバーテッドプリーツ

後身頃の下部にあしらわれている内側に向い合うプリーツ。戦場で兵士がスムーズに足を動かしやすくするために採用されました。着丈の長い裾もこのプリーツによりスリムなシルエットを作り出すことができます。
切れ込みを入れずプリーツにしてあるため、風が入ってこないというメリットがあります。

一枚袖と二枚袖の違い

左：一枚袖
右：二枚袖

カラーや素材によって、相場は変わりますが、最も価値があるのは、“一枚袖”と呼ばれるコートです。
特徴として二枚袖は肩が少し張ってしまいかっちりとした印象ですが、それに対して一枚袖は袖部分が一枚の生地で脇の下の一か所だけを縫い合わせて作られています。袖が筒状なっていることで、美しいドレープとボリューム感のある袖が特徴です。

かなり希少価値の高いのコートになり、一枚袖か二枚袖で値段も大幅に変わってきます。