皆さんこんにちは。
古着屋JAM原宿店の嶋谷です。
昼間はTシャツ1枚でちょうどいい日も増えてきましたね。
とはいえ、夜はまだ少し肌寒かったりと、何を着るか迷う時期です。
だからこそ、Tシャツが主役になるこの季節はコーデを組んだり、気に入ったTシャツを探したりと楽しい時期ですよね。
今回のマガジンでは、Tシャツのステッチの数やプリント方法によってわかる簡単な年代判別について解説いたします。
Tシャツを選ぶ1つの手助けになるかと思います。
また、お持ちのTシャツと併せてご覧いただくと新しい気づきもあるかと思います。
是非最後までご覧くださいませ。
目次
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ステッチでみる年代判別
Tシャツを手に取った時、皆さんはどこに目をやりますか?
今回皆さんに注目していただきたいのはステッチです。
ステッチとは袖口と裾の縫い目部分を指します。
そこにはTシャツが作られた時代のヒントが隠されています。
Tシャツのステッチには大きく2種類あり、シングルステッチとダブルステッチに分けられます。
この2種類を見分けることは、Tシャツの年代を判断するうえで重要なポイントです。
シングルステッチ 80~90’s
シングルステッチとはその名の通り縫い目が1本だけの仕様です。
80年代から90年代中頃くらいまでのTシャツに多く見られるディテールです。
これを見つけたらテンション上がる人も多いはず!
縫製も今よりラフな分、どこか味のある雰囲気が楽しめます。
すっきり見えることに加えて、洗うとくたっとして、フェードしたプリントとの相性もばっちりです。
ダブルステッチ 90’s~
一方、90年代半ば頃から主流になったのがダブルステッチです。
縫い目が2本並行して縫われ、現行のTシャツに多く見られます。
縫製がきれいで、ヨレにくいため、大量生産に向いています。
ちなみに、90年代中頃は移行期とも呼ばれ、袖はシングルで裾はダブルといったハイブリッド型のTシャツもあります。
これもテンションが上がる仕様ですね!
簡単にまとめると
~90年代前半はシングルステッチ
90年代中頃は移行期のハイブリット型
90年代後半~はダブルステッチが主流でした。
好みにもよりますが、ヴィンテージらしい風合いやオールドスクールなカルチャーを大事にするならシングルステッチ、
耐久性やモダンなシルエット、空気感を大事にするならダブルステッチがおすすめです。
プリントの種類でみる年代判別
Tシャツの顔ともいえるプリント。
目立つしデザインで印象も左右されますよね。
ここを一番重要視する方も多いのではないでしょうか。
しかし、そのロゴやグラフィックが何を描いているのかよりもどうプリントされているかがそのTシャツの時代を語ってくれます。
染み込んでいるのか、乗っているのか。
ひび割れているのか、艶があるのか。
プリントの質感や劣化は、そのTシャツがいつ、どんな風に作られ、どんな風に着られていたのかの記録が詰まっています。
プリント技法や質感からTシャツの作られた年代感をざっくり紹介していきます。
染み込みプリント 60~80’s
水性インクで繊維の奥まで染み込ませたこの手法は、60年代から80年代のTシャツに多く見られます。
触れても凹凸はなく、フェード感も自然です。
着て、洗ってを繰り返しインクは少しずつ色を薄めていきます。
この薄まり方こそが、長い時間かけて生まれる風合いです。
ラバープリント 80~90’s
インクがゴムっぽく乗っているタイプのプリントで、80年代後半から90年代にかけて多く見られます。
色はより鮮やかになり、表面はぷっくりと盛り上がり、インクが主張し始めます。
着ているうちにクラック(ひび割れ)することや少しずつ剥がれたりするのも特徴です。
クラック
ラバープリントのTシャツは時間が経つにつれ表面にクラック(ひび割れ)が生じてきます。
こちらは偶然で生まれる模様で、同じ割れ方はひとつとしてありません。
自然なエイジングが進んだクラックは、まさに一点モノです。
割れているから価値がある、そう感じられるようになったのは、ヴィンテージTシャツというカルチャーの面白いところですね。
パフプリント 80~90’s
指でなぞるとふわっと盛り上がっているパフ(発泡)プリントは80年代から90年代に多く見られます。
インクに発泡剤を混ぜて、加熱して膨らませる手法です。
少しレトロでどこか可愛らしい質感を持っています。
ポップなロゴやキャラクター系などで使われることも多く、今では懐かしい質感として愛されています。
インクジェットプリント 00s~
2000年代以降、Tシャツのプリントはデジタルに進化していきます。
インクジェットプリントは、グラフィック表現の自由度はダントツで、まるで写真をTシャツに直接刷ったような精密な仕上がりになります。
手触りはなめらかで凹凸がほとんどなく、見た目は派手でも着心地はとても軽いです。
洗濯を重ねると、くっきりとした初期の鮮やかさが、ゆっくりトーンダウンしていき、自分だけの色褪せの過程を楽しむことが出来ます。
古すぎないからこそ、自分だけの風合いに育てていけるのも、インクジェットプリントの楽しさです。
簡単にまとめると
~80年代からは染み込みプリント
80年代~90年代はラバープリント、パフプリント
00年代~はインクジェットプリントが主流でした。
プリントはただの装飾ではなく、どんな技法で刷られ、どんな風に着られ色褪せていったのかといった時代の空気感が残っています。
このTシャツ、何年モノ?
ステッチやプリントからどの時代のモノか一緒に推理してみましょう!
Q1 このTシャツ、何年モノ?
ムービーTシャツ 価格:¥19,690 商品番号:VTG050453
ポイントと正解
ステッチはどちらもシングル。
プリントはラバープリントで少しクラックあり。
正解は90年代前半のTシャツです! 正解できましたか?
Q2 このTシャツ、何年モノ?
アニマルTシャツ 価格:¥8,690 商品番号:RAB756871
ポイントと正解
ステッチはダブル。
プリントはぷっくりとした可愛らしいパフプリント。
正解は90年代後半のTシャツです! 正解できましたか?
今回はマガジンのテーマであるステッチとプリントのみでざっくりした年代判別を行いましたが、タグなどとも合わせて観察するともっと詳しく年代判別が出来たりもします。
あとがき
いかがでしょうか。なんとなく着ていたTシャツが、ちょっとだけ特別に見えてきたのではないでしょうか。
ステッチやプリント、ちょっとした色褪せに、そのTシャツの背景が隠されています。
いつもと違った視点からTシャツを選んでみるのも楽しいはずです。
今期のTシャツ選びが楽しくなることを願ってます。
前回マガジン
こちらのマガジンではブックスブラザーズのシャツを使ってアイビールックに挑戦しました。
シャツはこれからの季節、腰や肩に巻いたりと大活躍のアイテムです。
是非併せてご覧くださいませ。
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