古着でよく聞く「ダック生地」ですが、その生地についてあまり知らない方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな、耳にするけど今さら聞けない「ダック生地」について紹介します。
今押さえておきたいダック生地のおすすめアイテムも併せて紹介しますので、是非ご覧ください。
目次
ダック生地とは
ダック生地とは、太めのコットン糸を密に折り込んだ平織りの生地を指します。
同じく太めのコットン糸を密に折り込んだ平織りの生地を指した「キャンバス生地」があるのですが、アメリカで使用され、一般化、独自に基準化されたコットン厚物平織り生地がダック生地と言われています。
ダック生地の特徴
ダック生地の特徴は「高い耐久性」「難燃性」があげられます。
高い耐久性から多くのワーカーやハンターから愛され、壊れにくいからこそ経年変化を長く楽しめることで、今は多くの古着ユーザーから愛されています。
平織りだからこそ平面的な柔らかい印象のフェードした色落ちになり、デニムとはまた違った美しい経年変化になります。
また、その耐久性から様々なストリートシーンでも愛用され多くのカルチャーとも密接に繋がっている生地だと言えます。
ダック生地の由来
もともと、ダック(Duck)という言葉は、オランダの『リネン(亜麻)製キャンバス』という意味の『Doek』から由来しています。
Cotton Duck, Duck clothとも呼ばれています。
ダック生地と帆布生地の違い
同じキャンバス生地の帆布との違いを紹介しますが大きな違いはなく、アメリカで基準化されたものがダック地なのに対し、日本で基準化されたものが帆布になります。
ただ、帆布生地は日本の海外からの安価な綿織物の大量輸入により、服としてはあまり活用されてきませんでした。
ダック生地の押さえておきたいブランド
そんな奥の深い生地だからこそ様々なブランドがダック生地のアイテムを生産しているのですが、今回はその中でも注目すべきブランドを3つ紹介します。
Carhartt(カーハート)
ダック生地というとまず最初にこのブランドが思い浮かぶ方が多いかと思います。
それもそのはず、アメリカで最もワーカーに愛されたブランドですが、その最初の商品はダック生地のオーバーオールでした。
Carharttのほとんどのモデルにダック生地が使用されており、特にベージュや茶色の通称”ブラウンダック”は、Carharttの代名詞とも言えます。
その長い歴史のほとんどをダック生地と共に歩み、そのブランドが生産するダック生地は要チェックです。
Patagonia(パタゴニア)
ダック生地ではあまりピンとこない方の多いブランドですが、オーガニックコットンを使い製造されたそのダック生地はクオリティが高く、隠れた名作もたくさんあります。
パタゴニアのダック生地は生地を軽量化させたものが多く、実用性に優れているのでアウトドアから普段着まで幅広いシーンで使用されています。
L.L.Bean(エルエルビーン)
こちらもアウトドアブランドになるのですが、パタゴニアと少し違って無骨な印象のものが多く、ゆるっとしたシルエットが特徴になります。
基本ワークよりハンティングのモデルが多く生産されており、ポケットが多く取り付けられていたり、ポケットの中や襟がコーデュロイ素材になっていたり、パタゴニアとは違った機能性に優れています。
ダック生地の押さえておきたいアイテム
奥深いダック生地だからこそ人気アイテムの高騰も激しいので、まだ手の出しやすい今押さえるべきアイテムをご紹介します。
Carhartt ダック生地ジャケット
Carharttのダック生地のジャケットは誰もが認める名作です。
過去にカニエウエストやジョニー・デップが着用し、ストリートのみならずファッションのシーンに大きな影響を与えました。
今後もどのような価格変動があるかわかりませんのでなるべく早く手に入れておきたいアイテムの一つです。
過去にカーハートの名作ジャケットをまとめた記事も作成していますので是非ご覧ください。
Patagonia ダック生地パンツ
次に紹介するのはパタゴニアのダック生地のパンツになります。
ダック生地のパンツといえばCarharttのものを思い浮かべると思いますがパタゴニアのダック生地のパンツも実は名作が多いです。
特にパタゴニアのダブルニーパンツに関しては今押さえておきたいアイテムとなっています。
現在古着でCarharttのダブルニーパンツを探そうと思うと2万円前後しますがこのアイテムに関してはまだ1万円未満で見つけることが出来、生地の厚いダブルニーパンツのゴワゴワ感がパタゴニアの軽い生地により軽減された優れものです。
流通量は多いアイテムではないので高騰する前に押さえておきたいアイテムです。
L.L.Bean ハンティングジャケット
最後に紹介するのはL.L.Beanのハンティングジャケットです。
ハンティングという無骨なアイテムにも見えますが、その柔らかい丸みを帯びたシルエットから幅広い層の方から人気を集めています。
特に襟のコーデュロイの切り返しが特徴でそのディテールは多くのブランドからサンプリングされています。
デザイン性の高さだけでなく、ポケットの裏地までコーデュロイが使用されていたり、裏地に贅沢にウールが使用されていたりと機能性にも高い評価を受けているおすすめのアイテムとなっております。
高い耐久性があるからこそ経年変化が楽しめる。
このダック生地という高い耐久性を誇るアイテムだからこそ、多様な経年変化が見られ、楽しむことが可能です。
新しいアイテムから自らの手で育てていくのも良いですが、1点1点表情の違う古着から自分だけのこだわりのダック生地を見つけてみてはいかがでしょうか。
また、全国の古着屋JAM実店舗にて沢山のダック生地のアイテムのご用意があるので、是非お近くの店舗まで足を運んでみてください。