“スイングトップとは?”と聞かれると、どんなものをイメージしますか?
“どこかおじさんっぽい”や“作業着に見える”といったイメージから、“ダサい”とイメージする人も少なくないのではないでしょうか。
ですが結論、スイングトップはダサくありません。
どんなコーデにも合わせやすい、おすすめのライトアウターです。
今回はスイングトップについてフォーカスを当て、その特徴から、ダサくならないコーデ、おすすめブランドまで徹底解説していきます。
目次
今季おすすめのスイングトップとは?
早速、ダサくならないポイントをご紹介したいところですが、まずは「スイングトップ」とは何か知っていただきたいと思います。
スイングトップとは、ゴルフ用のジャケットとして開発された、ショート丈のブルゾンを指します。
ゴルフシーンで着用されることを目的として開発されたため、肩の可動域が広いラグランスリーブが採用されていたり、丈がバタつかないように短丈のものが多く流通しています。
■「スイングトップ」は和製英語?
スイングトップという名称自体は、アパレルメーカーVANの石津謙介氏によって名付けられた和製英語で、海外ではスイングトップとは呼ばれていません。
■スイングトップは、「ハリントンジャケット」・「ドリズラージャケット」ともと呼ばれている?
一方でスイングトップは、海外では「ハリントンジャケット」と呼ばれています。
ゴルフジャケットの総称が、日本では「スイングトップ」なのに対して、海外では「ハリントンジャケット」ということになります。
同様に、「ドリズラージャケット」とも呼ばれていますが、これはアメリカのマックレガー社の商品名を指します。
「ハリントンジャケット」と同様に、ゴルフジャケットを指しますが、総称ではないので注意が必要です。
スイングトップの特徴とは?
スイングトップは、ゴルフシーンでの使用を想定した、機能美とシンプルかつスタイリッシュなデザインとなっております。
その特徴を理解したうえで、次のダサくならないコーデのポイントに活かしてみてください。
ドッグイヤーカラー
スイングトップの特徴として、ドッグイヤーカラーと呼ばれる襟が挙げられます。
襟を垂らすと、犬の耳のような形になることから、ドッグイヤーカラーと呼ばれているスタンドカラーです。
写真のように襟を立ててスタイリッシュさを演出するのもよし、その名の通りに垂らして抜け感を演出することもできるディティールとなっています。
ラグランスリーブ
スイングトップには、ネックラインから袖下にかけて斜めに切り替えてあり、肩と一続きになっている袖の形である、ラグランスリーブが採用されているものが多くあります。
肩や腕が動かしやすいため、スポーツやトレーニング用のウェアに多く見られ、肩の可動域広いゴルフのスイングに対応できる仕様となっています。
身体のラインに沿って、肩が落ちてくれるため、絶妙なリラックス感を演出できることが人気のポイントです。
袖・裾のリブ
スイングトップは、スポーツウェアで多く採用されるディティールである、袖先と裾のリブ使いも特徴の一つです。
優れた伸縮性で身体にフィットし、風の侵入を防ぐ機能的なディティールとなっています。
ダサくならないスイングトップのコーデのポイント3点
お待たせいたしました。
ここからは冒頭でご紹介した、スイングトップが“ダサい”と思われてしまう理由を因数分解して、その対策をご紹介いたします。
ポイント①サイズ感
“どこかおじさんっぽい”や“作業着に見える”原因を考察すると、サイズ感が合っていないことが挙げられます。
コーデ全体のシルエットを意識できれば問題ありませんが、短丈の身幅広めなジャケットのため、シルエットの構築がやや難しいアイテムです。
スイングトップを初めて購入する場合は、極端に大きいものや小さいものは避けたほうが無難です。
ポイント②コーデ全体の色味
“作業着に見える”という意見に対して深堀りすると、コーデ全体の色味が悪いことが挙げられます。
黒やベージュ、カーキといった無彩色やアースカラーが定番のスイングトップはコーデに合わせやすいことが魅力。
しかし、特にメンズは上記のような色味でコーデを組んでしまう方が多く、その結果垢ぬけない作業着のような見た目に。
そんな時は、爽やかな白のアイテムや色物をコーデに取り入れるのがおすすめ。一気に垢ぬけた印象になりますよ。
ポイント③小物を多く取り入れる
スイングトップの特徴として、良くも悪くもシンプルなため、コーデに合わせやすいことが挙げられます。
しかし裏を返せば、コーデでその他のアイテムをシンプルにすると、上記のような“ダサい”イメージを抱かせてしまうことも。
そこで、参考画像のようにベルトやスカーフ、メガネなどの小物を多く取り入れることを意識してみてください。
コーデが一気に華やぎ、スイングトップのシンプルさが非常に活かせるテクニックとなっております。
スイングトップのダサくならないコーデ5選
ここからは、お洒落な古着屋JAMのスタッフたちがスイングトップコーデを披露。
“ダサい”と思わせないためにも、そのテクニックを盗んで、是非自分のものにしてみてください。
スイングトップ×デニムオーバーオールコーデ
モデル身長:171cm
着用サイズ:メンズM相当
ラルフローレンのスイングトップのワンポイントロゴが、コーデにアクセントを添えています。
デニムのオーバーオールや、ワークブーツでカジュアルさを演出しつつ、首元のレギュラーカラーのシャツで爽やかな色味をプラス。
ジャケットではなく、絶妙なカジュアルさのスイングトップをチョイスしているのもポイントです。
スイングトップ×バンドTシャツコーデ
モデル身長:165cm
着用サイズ:メンズM相当
シンプルなグレーのスイングトップは、バンドTといった癖の強いアイテムをうまくまとめてくれます。
スイングトップは着丈の短いものを選んで、ややフレアなパンツと合わせて綺麗なAラインシルエットを構築。
コーデをミニマルにまとめたい時も、非常におすすめなのがスイングトップです。
スイングトップ×デニムパンツコーデ
モデル身長:164cm
着用サイズ:メンズL相当
スイングトップは、大きめサイズのものを選べば、ストリートコーデにもマッチします。
あえてビッグサイズのスイングトップを選び、全体をビッグシルエットに落としこんでいるのがダサく見せないポイント。
パーカーやデニムといったカジュアルなアイテムにも、程よく溶け込むのがスイングトップの魅力です。
スイングトップ×ワンポイントTシャツコーデ
モデル身長:168cm
着用サイズ:メンズXL相当
ミニマルなコーデにも、スイングトップはマッチします。
全体をシンプルにまとめつつ、若干ゆとりを持ったサイジングでコーデを組むと、大人の余裕を演出できます。
ダークトーンでまとめて、モダンな雰囲気を醸し出せば、ダサくない大人のスイングトップコーデの完成です。
スイングトップ×チノパンツコーデ
モデル身長:173cm
着用サイズ:メンズXXL相当
インナーのコットンニットは鮮やかな赤色で、コーデが華やかな印象に。
エイジングの入った、雰囲気抜群のスイングトップは、男らしいラフなイメージを持たせることが可能です。
いつものコーデにバサッと羽織るだけで、コーデを格上げしてくれるアイテムです。
スイングトップのおすすめブランド4選
スイングトップが、コーデ次第でダサくない印象を持たせることがお分かりいただけたらと思います。
最後に、スイングトップのおすすめブランドを4選ご紹介。
このブランドを選んでおけば間違いないものばかりですので、是非参考にしてみてください。
ブランド①バラクータ
1937年に、イギリスでジョンミラーにより
「 BARACUTA(バラクータ)」は創業されました。
バラクータは、英国陸軍の支給用ジャンパーをベースに防風、防水加工を施したゴルフ向けジャンパーを開発。
後の1948年に、バラクータ・ゴルフジャケットモデル9として販売されたG-9は、スイングトップの原型とされています。
“G”はゴルフの頭文字で、“9”はナインホールを意味しています。
エルヴィスプレスリーやスティーブマックイーン、高倉健などの著名人が多く着用していて、男の定番ジャケットとして、世界中から愛されています。
いわゆるスイングトップ=ハリントンジャケットの元祖として認識されていますが、バラクータのG9をライアン・オニールが『ペイトン・プレイス』で、ロドニー・ハリントン役を演じたことがハリントンジャケットの由来とされています。
ブランド②マックレガー
1921年に、アメリカでデビッド・ドニガーにより「McGREGOR(マックレガー)」は創業されました。
1945年に、バラクータと並び称される名作スイングトップである、ドリズラージャケットを販売。
“ドリズラー(Drizzler)”とは、英語で細雨や霧雨の意味の、“Drizzle”に由来しています。
ジェームズディーンが、映画『理由なき反抗』で着用されたことから、世界中にその人気が広まったとされていますが、実際は同社の別のジャケットと言われています。
ブランド③ラルフローレン
1967年、ネクタイの販売業からスタートした「RALPH LAUREN(ラルフローレン)」は、イギリスの伝統的なファッションをアメリカ流にアレンジした、アメリカントラッドやアイビーファッションを代表するブランドです。
上述したバラクータやマックレガーのスイングトップに比べて、球数も多いため、スイングトップを初めて購入される方にもおすすめブランドです。
ラルフローレンらしい、トラッドでスポーティーなイメージは、スイングトップと非常にマッチしていると言えます。
ブランド④ラコステ
1933年、「ラコステ(LACOSTE)」は、テニスプレイヤー、ルネ・ラコステによってフランスで創業されました。
ポップでスポーティーな印象のラコステは、スイングトップと非常に相性の良いブランドです。
ワニマークのロゴが、スイングトップにポップな印象を与えるので、(スイングトップがダサい)とは言わせない魅力に溢れています。
スイングトップとは、今季マストハブなアイテム!
いかがでしたでしょうか。
スイングトップとは、ゴルフシーンを想定して作られた機能的なジャケットということが分かりました。
“ダサい”と思われてしまうこともありましたが、コーデ次第でお洒落に着こなせることがお分かりいただけたと思います。
様々なコーデにマッチする懐の深さから、一着持っておくことをおすすめします。
古着屋JAMでは、バラクータといった元祖ブランドから、ラルフローレンのような人気ブランドまで、様々なスイングトップを取り揃えております。
是非、お気に入りの一着を見つけてみてください。