皆さんがよくご存じの”モッズコート”。とても暖かく、秋冬には欠かせないアウターの一つです。
今回は、そんなモッズコートについての歴史を改めて皆さんにご紹介するとともに、よく混同されてしまう”フィールドジャケット”との違いや、注目すべきポイント、様々なモデルなどをお伝えしたいと思います。
”モッズコート”ってどんなコート？
広く知られた”モッズコート”は1950年代に、米軍で採用された極寒防寒用衣料の51年モデルの軍用パーカのこと。
1950年代後半から1960年代にかけて、イギリスではMODS（モッズ）と呼ばれるライフスタイル、ムーブメントが大流行していました。その際、アメリカから軍用パーカの余剰品が輸入され、イギリス・ロンドンでモッズたちによってファッションアイテムとして取り入れられるように。モッズとはモダーンズ（MODERNS）の略で、その支持者はR&Bやソウル・ミュージック、ジャマイカのスカを好み、ファッションにもこだわりを持つ集団でした。
当時のモッズの基本スタイルは3つボタンのスーツにM-51モッズコートを羽織り、移動はスクーター。モッズたちは、深夜営業のクラブに集まりダンスやファッションの見せ合いをしていましたが、クラブに行く際スーツが汚れるのを嫌い、モッズコートを着用したと言われています。
ビートルズがデビューの時にマネージャーの指示でモッズファッションで登場したのも有名です。最近公開になった映画『さらば青春の光』のデジタルリマスター版もモッズの世界を描いた作品。気になる方は是非そちらもチェック！
よく似ている”M-51フィールドジャケット”との違いは？
M-51フィールドジャケットとM-51モッズコートは、同じ「M-51」が付くアイテムで、M-51フィールドジャケットのスペックはコートで始まることがあり、混同しやすいですが、実は全く違うもの。
そもそも同じ「M-51」が付くのは、米軍がフィールドジャケットとモッズコートを一緒に着用する様に作ったからと言われています。極寒防寒用衣料のモッズコートは、フィールドジャケットの”さらに上に着用する”ためのパーカとして製造されました。そのため、SMALLサイズであっても大きめになってしまいます。ご購入の際は実寸もしっかり確認してくださいね。
▼M-51モッズコート
ボディ一体型のフード付きでフロントに大きなフラップポケットが2つ。裾の後ろが燕尾状で独特の形状から「フィッシュテールパーカ」とも呼ばれています。
▼M-51フィールドジャケット
ミディアム丈にフロントには大きなフラップポケットが4つ、フードはなく襟付き。
2つのアイテムの共通点としては、どちらも寒い地帯で着用の為作られたので、着脱可能なライナーに加え、フロントは風の侵入を防ぐ比翼仕様になっています。腰にはドローコードがあり寒さの中で体により密着する様に工夫もされています。
モッズコートは”M-51”だけじゃない！
モッズコートは、M-51だけでなく現代まで製造された様々なモデルが存在します。
また、M-51自体も製造中の十数年の間に細かな仕様の変化があり、年代や使用場所によって様々なディティールの違いが見られます。
早速注目のモデルを見ていきましょう！
①M-51モッズコートの初期型モデル
⇒初期型モッズコート一覧
②支給期間が短く希少なM-51の前身モデルM-47
⇒M–47モッズコート一覧
③フィールドジャケットの代表モデルM-65と着用されていたM-65モッズコート
⇒M–65モッズコート一覧
④80年代に夜間砂漠地帯用として採用されたデザートナイトカモモッズコート
⇒カモ柄・モッズコート一覧
⑤ユーロアイテムも存在！ベルギー軍M-64モッズコート
⇒ユーロ・モッズコート一覧
奥が深いミリタリーアイテム、モッズコートは秋冬にバッチリ！
いかがでしたか？
モッズコートはミリタリーアイテムの一つであり、そのブームの火付け役はなんとロンドンのモッズたちだったのですね！スーツ＋レザーシューズにミリタリーアイテムの組み合わせは、テイストの違いがオシャレ。テイラードジャケットにスラックスなどと合わせてみるのも◎！皆さまも是非ともモッズスタイルを取り入れてみてはいかがでしょうか？
古着屋JAMの商品は、全てが当社のバイヤーによって海外で買い付けられた一点物。販売するにあたって、入念なケア・検品を施しておりますので、お客様には安心してご購入いただけます。ぜひ、モッズコートを古着屋JAMにてお買い求めください！
