昨今、アメカジ古着ブームの影響もあり、大定番アイテムとなった「ネルシャツ」。
汎用性が高く、秋冬のコーデには欠かせないですよね。
そんな人気の「ネルシャツ」ですが、そもそも「ネルシャツ」とは?と聞かれても、知らない人も多いと思います。
今回は、そんな「ネルシャツ」の基本的な知識や歴史、おすすめのブランドから、カラー別のコーデもご紹介。
「ネルシャツ」について詳しく知っていただける内容となっていますので、ぜひご覧ください。
目次
ネルシャツとは?-ネルシャツ=チェックシャツではないんです-
フランネルとは、元々はウールを用いた厚手の布生地のことです。
コットンを用いた物もあり、薄手の布生地を指してネルと言われています。
区別のため、厚手のものをヘビー ネルシャツ 、薄手のものをライト ネルシャツ として分けて呼んでいて、ブランドやショップによっては、厚手のものをフランネル、薄手のものをネルと呼ぶ場合もあります。
厚手のもの、薄手のものの両方に共通している点が、起毛していて肌触リが良く、あたたかみがあるということです。
起毛した細かい繊維が、肌の表面の熱を逃がさないため、保温性があり、あたたかみを感じる仕組みです。
その肌触りの良さから、シャツなどの普段着はもちろん、パジャマや寝具にまで使用されています。肌がチクチクしないため、キッズウェアにもよく使用されています。
ここで確認したいのが、あくまで「ネルシャツ」とは”フランネル生地を使用したシャツ”ということです。
そう。皆さんが「ネルシャツ」と聞いてイメージするチェック柄は、あくまでも柄のことです。
「ネルシャツ」にチェック柄が多い理由は定かではありませんが、後述のワークウェアとしてのルーツが関わっている説があります。
過酷で、汚れやすい外での作業を想定し、汚れが目立ちにくい派手な色柄のチェック柄が多用されたのではないかと言われています。
チェック柄については、こちらのブログでも詳しくご紹介しております。是非ご覧ください。
ネルシャツはもともとはワークウェア。アメカジとの深い関係
さて、「ネルシャツ」とは”フランネル生地を使用したシャツ”ということでした。
ではアメカジといったら「ネルシャツ」!のようなイメージがありますが、そのルーツや理由について深堀りしていきたいと思います。
そのルーツは定かではないのですが、ウェールズ起源説が有力とされています。
アメリカでは1930年代頃から、『BIG MAC(ビッグマック)』と『FIVE BROTHER(ファイブブラザー)』など様々なワークウェアブランドがネルシャツをワークシャツとして生産していました。
ネルシャツは保温性が高く安価だったため、アメリカのワーカー達の間で普及しました。
シャンブレーシャツより暖かく、ウールシャツより扱いやすいために、受け入れられたとされています。
1970年代半ばにはワークウェアから、ネルシャツが普及するにつれて、ファッションアイテムとして定着するようになります。
この頃、同様に作業着であったジーンズがワークウェアからファッションアイテムとして受入れられるようになったことも関係しています。
そして今では、アメカジブームの火付け役とも言われ、幅広い層から支持される支持される世界的ベストセラーアイテムとなっております。
ネルシャツの代表格ブランドといえばこれ。『BIG MAC(ビッグマック)』
1920年代にアメリカのデパートメントストアである『JC Penney(ジェイシーペニー)』が手掛けるストアブランドとして誕生しました。
青ベースにイエローの差しが効いた爽やかな印象の「ヘビーネルシャツ」。
70年代のタグはサイズと素材がわかりやすくなっています。その下にはビッグマックの親会社 『JC Penney(ジェイシーペニー)』が印字されていて、赤文字のほかに青文字のタグもあったりします。
緑×朱×白 いかにもアメリカンな発色の「ヘビーネルシャツ」。
大きくシンプルな『BIG MAC』のタグは80年代にみられます。有名なタグなので、お馴染みかもしれません。
紺ベース 落ち着いたトーンの「ヘビーネルシャツ」。
文字フォントは80年代にみられるものですが、赤枠に3人のワーカーがデザインされたタグは珍しく、面白い逸品。
ネルシャツの代表格ブランドといえばこれ。『FIVE BROTHER(ファイブブラザー)』
1890年創業の老舗ブランド。着心地の良さや耐久性の高さは、当時の労働者に爆発的な人気を誇りました。
赤メインで黄色の差し。黒ボタンはこのブランドに多いです。王道だからこそこのあたりを一着常備しておきたいところ。
お馴染みのタグ。左下にRN番号が付くのは60年代~70年代の物。
70年代~80年代にみられる三角タグ。RN番号の表記もなくなりすっきりします。
緑×茶系のライトカラーが印象的なヘビーネルシャツ。黒ボタンを使うことの多いファイブブラザーですが、こちらは茶グラデーションのボタン。ボックスタイプよりの裾もイマっぽくておすすめ。
90年代になると「MADE IN USA」の表記が無くなってよりシンプルになりました。
ネルシャツの古着屋JAMおすすめブランド
ネルシャツは、上記で紹介した『BIG MAC(ビッグマック)』と『FIVE BROTHER(ファイブブラザー)』以外にも多くのブランドが「ネルシャツ」を手掛けています。
中でも、古着屋JAM一押しのブランド3選をご紹介します。
アメリカントラディショナルの代表
『Ralph Lauren(ラルフローレン)』
ラルフローレンは、ブルックスブラザーズのネクタイ売り場で、セールスマンとしてスタートしました。
その後、1968年に独立し、メンズブランドとして『ポロ ラルフローレン』を立ち上げました。
ラルフローレンの代表的なアイテムボタンダウンシャツと同様にネルシャツも高いクオリティーとなっています。
信頼と品質のアウトドアブランド
『patagonia(パタゴニア)』
性能に満足できない場合はなんと返品が可能。
正規店で購入した商品は、ある程度使用した後でも全額返金ができるようになっており、商品のクオリティに確かな自信が感じられます。「ネルシャツ」の品質・保温性は言わずもがな。
またパタゴニアのタグについて、こちらのブログでも詳しくご紹介しております。
パタゴニアについて気になる方は是非ご覧ください。
永遠のアメリカンクラシック
『TOMMY HILFIGER(トミーヒルフィガー)』
トミー ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)1984年にデザイナー自身の名を冠し手設立したアメリカのアパレルブランド。
カジュアルであるながらも、どこか上品さを兼ね備えた物が多いのが特徴です。
幅広い年代の人々に支持され、ビジネスシーンからスポーツシーンに合うアイテムもリリース。
「ネルシャツ」もアメカジとキレイ目のミックスコーデに上手くマッチしそうなものが多いです。
ネルシャツのコーデをカラー別にご紹介
秋冬シーズンのイメージが強い「ネルシャツ」ですが、実は非常に着回しの効くアイテムです。
春や秋は1枚でサラッと着こなすことができますし、冬は保温性が高いので、非常に優秀なインナーとなってくれます。
また色映えする物を選べば、暗くなりがちな冬の装いに色味を加える事も出来ます。
サイジングをジャストに近い物や、大柄過ぎない物を選ぶことによって、カジュアル過ぎない印象を与える事も出来ます。
そして今回は、特にご要望が多かったカラー別でコーデをご紹介したいと思います。
青色のネルシャツを使ったコーデ
青と白をベースにした「ネルシャツ」を使ったコーデ。
他のアイテムをオールホワイトに統一し、青色のネルシャツで爽やかさと色味をプラス。
特に夏から秋にかけてちょっと肌寒くなる時期におすすめのコーデです。
違和感なく秋にシフトが可能で、秋が深まればカラーを変えていきながら、秋らしさを演出することもできます。
黒色のネルシャツを使ったコーデ
全体をモノトーンで統一したコーデ。リラックス感のある大きめの「ネルシャツ」を使用しながらも、
スラックスやローファーといったクラシックなアイテムと合わせることで、
「ネルシャツ」のカジュアルなイメージを払拭してくれます。
この際に、あまり大柄すぎないネルシャツを選ぶようにする事もポイントです。
赤色のネルシャツを使ったコーデ
赤の「ネルシャツ」をインナーに、テック感のあるパフジャケットをオンしたコーデ。
オーセンティックなアウトドアアイテムを使いつつ、サイジングや小物使いでトレンドチックに仕上げています。
ネルシャツを使ったレディースコーデ
青の「ネルシャツ」を使ったトラッドスタイルなレディースコーデ。
普通のボタンダウンシャツではなく、ネルシャツを選ぶことで、トラッドなカーディガンと併せても制服のように見えないような工夫を。
レディースの「ネルシャツ」コーデにお悩みの方は是非参考にしてください。
お気に入りのネルシャツは見つかりましたか?
「ネルシャツ」がチェックシャツではないこと、アメカジと深い関係があることを分かって頂けたかと思います。
またカラーやサイズの選び方によって、様々なテイストのコーデとマッチできる万能アイテムという事を再認識できたかと。
古着屋JAMで、是非お気に入りの「ネルシャツ」をチェックしてみてください。
古着屋JAMの商品は、全てが当社のバイヤーによって海外で買い付けられた一点物。販売するにあたって、入念なケア・検品を施しておりますので、お客様には安心してご購入いただけます。